A LIFE IN JAZZ|一度きりの人生を豊かに過ごす秘訣

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Spainだけじゃない、チック・コリアの名曲①

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はじめに

2021年の2月9日にチック・コリアさんがお亡くなりになられたことについて、

ご冥福をお祈り申し上げます。

 (若き日のチック・コリアさんがスタン・ゲッツのバンドで演奏している映像です↑)

ピアニストの上原ひろみさんや小曽根真さんなど、日本を代表するアーティストなどとの数々の共演、また何度も来日される親日家としても知られておりました。

 少し私ごとで恐縮ですが、個人的にライブの後でお話したことがある、日本を代表するピアニスト・キーボーディスト・作編曲家・プロデューサーである、扇谷研人さんという素晴らしい方がいらっしゃるのですがその方とチック・コリアさんは家族ぐるみで付き合いがあったを扇谷研人さんのブログにて知り、もちろん、関係性として遠いですし💦おこがましいのは承知ですが、当時としてはすごく嬉しかったのを覚えています。(扇谷研人さんとお会いしたのは、ジャズに傾倒しチックコリアさんの存在を知る数年前だったこともあり)

僕個人としてはチック・コリアさんほど、高い作曲力、演奏技術、さらに人柄の良さも兼ね備えているミュージシャンは中々いないように思います。

 

チック・コリアが影響を受けた人物

さて、少し話はそれますが

https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcTmubxtt2dHgUWIAZaZCsbMYMpq_wDwDLxNQw&usqp=CAU

かなり昔、自分が好きなピアニストであるホレス・シルヴァー(写真上)とチックコリアについて何か関係を調べていたときある記事を見つけました。

結論から言うと彼はホレス・シルヴァーからも学んでいたということなのですが(チック・コリアへ “5”つの質問 - Pianist Lounge - ヤマハ株式会社

そこで彼が「自分が影響を受けたピアニストは?」という質問について答えていました。

すると「色々な人から違った形で影響を受けているから、一人をあげることはできない」

「ジャズの世界では、

マイルス・デイヴィスジョン・コルトレーンビル・エヴァンスバド・パウエルセロニアス・モンクホレス・シルヴァー

「作曲者では

 バルトーク、それにストラヴィンスキー、ずっと後になってからはモーツァルトにも影響を受けた」

と言っていました。

 

ここで、僕は

マイルス、コルトレーンエヴァンスなどは同じバンドで演奏していたし

”新しい音楽の追求”への熱量と方向性が近いイメージがあります。また親交の深かったメンバーだなとも感じました。

また、後の三人のピアニストに関して

 

バドはモンクから音楽理論を習ったと言われていますし、かなり仲のいい師弟だったと

そして、シルヴァーは個人的な意見として

バドとモンクのスタイルを足して2で割った中にファンキーさ(土着感)が加わった人物

だと思っています。

シルヴァーの初期の頃、つまりスタンゲッツのバンドに加わっていた時期などは、特にアドリブがバド・パウエルに近いスタイルという印象です(もちろん彼自身のスタイルも滲み出ていた)。

また、シルヴァーは作曲に関してはモンクに教えを乞うていたらしいです。ホレス・シルヴァーは、その明るくファンキーな曲調から、フィーリングでハッピー、少し天然?なイメージを持たれることが多いですが、先生のセロニアス・モンクはかなりの理論派ですから(実際に数学が得意だったそう)その点で実際と異なると思います。実際はかなり、練られて作られていたのだと思います。発想は直感的かもしれませんが、ツメの部分や曲構成などでは、音楽理論を重視していたのでしょう。


また、ハンガリー出身の作曲家バルトーククラシック音楽でありながら、かなりジャズに近い音を使っていましたし、ストラヴィンスキーなどは、あのチャーリー・パーカーも尊敬しており、好んで聞いていたと言います。

 

 彼の代表曲として、”Spain”が有名ですね。これはジャズを知らない人でももしかしたら一度は聞いたことがあるのではないかと言うくらい有名な曲です。

1分15秒あたりから曲自体はスタートです。それまでは前奏です。

ちなみに、この曲のAメロには”フリジアン”と呼ばれるスペイン感、異国感のある音階が使われています。 白の鍵盤で引く場合ドレミのミから上のミまで白鍵盤を引くとその音階になります。

 

この曲は僕も大好きです。そして人気で有名な曲でもあります。その反面、チックコリア=スペインという印象で終わってしまうイメージが少し、もったいないなと感じております😅

 

このほかにもおすすめな曲として、

Windows”、”BudPowell"、"Straight Up & Down"

などがあります。

ひとつづつ見ていきましょう。

曲紹介

Windows

この曲が初めて紹介されたのは、1967年のスタン・ゲッツのアルバムの「Sweet Rain」が初めてで、その後1968年の「Now He Sings Now He Sobs」というチック・コリアのアルバムで紹介されました。

 

 個人的には後のピアノトリオの方が僕は気に入っています。

さて、Windows の日本語訳の意訳についてですが、

以下のサイトによればそもそもこのWindowという単語が、Wind  (風)+Eye(目)という

意味から来ているようです。しかしこれと言ってしっくりくる意訳がわからないので、もし英語に詳しい方いらっしゃいましたら教えていただけると嬉しいです。💦

なんとなく曲調からは個人的には、リディアン(メジャー)スケールのメロディから、

コンビネーションディミニッシュ系の(ドミナント)スケールへ、そしてまたリディアン(メジャー)へ戻ると言った曲の構成と捉えており、なんとなく窓から見る天気の移り変わりを彷彿としてしまいます。急に雨が激しくなったと思ったら、後で晴れるみたいな。

参考:The literal meaning of the noun ‘window’ is ‘wind’s eye’. – word histories

 今回はここまでにしたいと思います。

他の曲については次回ご紹介します。